東京建築技術センター

PF LIGHTS(ピーエフライツ)

省コスト化
安全性向上
人員削減
PF LIGHTSは、JR東日本と太陽工業が共同で開発した、 駅ホームの屋根を、短期間・低コストで明るく生まれ変わらせる新しい膜屋根工法です。 既存の屋根構造を活かしながら施工できるため、鉄道の運行に配慮が必要な営業線ホームでも、効率的な改修を可能にしました。 自然光に包まれた明るいホームは、駅の景観を向上させるだけでなく、軽量なPF LIGHTSが安全で安心な駅空間づくりに貢献します。
問い合わせ先

太陽工業株式会社
パートナー会社

  • 太陽工業株式会社
特許等の番号発明等の名称権利者リンク
特許第7602428号膜屋根、膜屋根用パネル及び膜屋根の施工方法
東日本旅客鉄道株式会社
太陽工業株式会社
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概要

営業線ホーム工事ならではの課題

営業線ホームで行う工事は、列車が運行していない深夜の限られた時間帯にしか進めることができません。

そのため、

  • 工期をできるだけ短くすること
  • 現場作業をシンプルにすること

が、駅施設の改修では重要なポイントになります。

PF LIGHTSは、こうした駅特有の条件を前提に開発された工法です。

効果

PF LIGHTSによる駅ホームのメリット

PF LIGHTSを採用することで、駅ホームには次のようなメリットがあります。

1. 駅ホームという利用環境に特化した膜材を開発

高輪ゲートウェイ駅や東京駅八重洲口グランルーフなどで実績のある膜素材を応用し、
30年以上の高耐久性と、汚れにくさを兼ね備えた膜材を開発しました。

この膜材により、駅ホームには次のような効果が生まれます。

  • 明るく、開放感のある空間
    自然光をやわらかく取り込み、ホーム全体を明るく演出。
    利用者にとって、安心感と快適性のある空間を実現します。
     
  • 軽量で、安全性の高い構造
    膜材は軽量なため、構造体への負担が小さく、
    地震時にも安全性の高い駅空間づくりに貢献します。
     
  • 近隣への配慮
    外面は近隣への眩しさを低減するための配色をグレーに選定し
    内面は光が拡散し易く明るい空間が保てるホワイトを基調としている。

PF LIGHTSの膜材は、
駅を明るく、快適に、そして安全に使い続けるための素材です。

2. ディテール

既存の屋根構造に直接取合い可能なディテールを開発しました。
これにより、従来の膜屋根工法で必要だった、

  • 膜構造専用の2次部材
  • 低負荷による下部構造への補強
  • それに伴う構造検討や設計業務

が削減できました。

既存母屋をそのまま活かすことで、シンプルで軽量な構造となり、スリムで合理的な屋根構成を実現しました。

3. 施工

人の手で完結するシンプルな現場作業

PF LIGHTSでは、重機や特殊な治具を使った作業を必要としません

部材は人の手で搬入・施工できるため、現場作業を大幅に簡略化することができました。

開発品誕生まで

営業線ホームにおける膜屋根導入の課題

膜屋根の実績はあるものの、営業線ホームにおいて、安定的に普及するまでには至っていませんでした。
その背景には、営業線ホーム特有の施工条件下において、膜構造特有の工種に課題があるのではないかと考え従来工法における要因整理からPF LIGHTSの開発は始まりました。

要因1 屋根を支えるための追加構造が必要だった

従来の膜屋根工法では、膜を安定させるために、
屋根を支える追加の骨組み(2次鉄骨)を新たに設ける必要がありました。
この骨組みは、膜を引っ張る力を受け止めるとともに、
雨水を流すための勾配を確保する役割を担っていました。

要因2 設計や構造検討の工程が増えていた

従来工法では、膜を支えるための専用の2次鉄骨を新設する必要がありました。
それに伴い、個別の設計業務や、既存構造がその荷重に耐えられるかどうかの検討が求められ、
計画段階での検討項目が増えることで、工期やコストの負担につながっていました。

要因3 重機や特殊な設備を使った施工が必要だった

従来の膜屋根工法では、膜を張る工程において、
重機や反力治具などの特殊な設備を用いた作業が必要でした。
そのため、夜間の限られた作業時間では段取りが難しく
施工の負担が大きくなることで、工期やコストの増加につながっていました。

発想の転換 PF LIGHTSが目指した考え方

そこでPF LIGHTSの開発では、発想を大きく転換しました。

営業線ホームの改修において、本当に必要なのは
大スパンの象徴的な屋根ではなく、短時間で、安全に、効率よくつくれる屋根ではないか?

この問いからPF LIGHTSは、「強く張って支える屋根」ではなく
屋根を細かく支えながら、既存母屋に直接取合いできる仕組みを目指しました。

この発想により、大がかりな補強や特殊な設備を必要としない、
シンプルでスリムな構造が可能になりました。

導入事例

2021年
JR総武線 市ヶ谷駅
開発ができて、初の導入事例である 実証実験として試験施工をスタートし、その後全面膜屋根採用となった。
2022年
上野駅
既に金属屋根への改修工事が進む中で、乗降客の多い昇降口上部の明り取りとして工期半ばでの採用となった。
2024年
JR山手線 目白駅
市ヶ谷駅、上野駅に続く水平展開として、誕生した。

製品仕様

  • 基布素材
    ガラス繊維織物
  • 膜材の構成
    ガラス繊維+ふっ化ビニリデン樹脂共重合体(表グレー/裏ホワイト)
  • カラー
    外面グレー/内面ホワイト
  • 重量(g/㎡)
    940 ±94
  • 厚さ(mm)
    0.55 ±0.005
  • 防火性
    不燃材料(NM-5587)
  • 光の透過率(%)
    8 ±2
  • 耐久性
    30年以上
温水ジェットノズル(新幹線ポイント急速融雪装置) - GENICHI:JR東日本